麿赤兒と大駱駝艦
1943年生まれの舞踏家、麿赤兒は土方巽に師事しながら、唐十郎と共に劇団状況劇場を設立。60年代は唐の「特権的肉体論」を具現する役者として、その怪物的演技術により、演劇界に多大な影響を及ぼす。1972年に大駱駝艦を旗揚げ、今年35周年を迎える。舞踏に大仕掛けを用いた圧倒的スペクタクル性の強い手法が特徴である。
常に若手育成に努め、麿赤兒の考え方である「一人一派(いちにんいっぱ)」を奨励、山海塾、白虎社、アリアドーネの会、背火、北方舞踏派、ダンスラブマシーン、舞踏舎天鶏、若衆、サルヴァニラ、大豆子、ささらほうさら等多くの舞踏グループを輩出。現在も大駱駝艦内に様々なユニットを内蔵し30名の舞踏手が、東京・吉祥寺・壷中天(こちゅうてん)を基地とし毎月公演を行っている。また麿赤兒と大駱駝艦は、フランス、アメリカ等の海外の公演でもBUTOHの名を世界に広めている。
舞台映像
この映画で取り上げられた舞台映像は以下のようなものがある。
1968年 土方巽「肉体の叛乱」
1973年 大駱駝艦「馬頭記」(海外バージョンは『陽物神譚』)
2002年 麿赤兒「川のホトリ」
2002年 大駱駝艦『泥芸者』(海外バージョンのみ)
2003年 大駱駝艦「笑う月」白馬野外公演
2004年 大駱駝艦「海印の馬」